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a day in my life

【人生相談】人をきらうのをやめよう

「人生相談」を読むのが好きだった。

こんにちは~あんかけ(@guam345)でーす。

 

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一番最初に読んだ人生相談は「婦人公論」の人生相談だった。

その内容は壮絶極まりなかった。

いまなら犯罪レベル、女のひとが結婚して、どれだけ旦那さんにいじめられ、舅姑にいじめられたかが、これでもか、これでもか、と出てきた。

それを読んで、結婚って怖い、と思った記憶がある。それが10代のこと。

 

20代で読んだ「人生相談」は週刊文春、将棋の米長邦雄の人生相談が超絶面白かった。今でも覚えている人生相談があるんだけど、

 

「実の兄妹で愛し合っている、お互いにそれを隠しそれぞれに家庭を持った。子供も独立し、お互いの連れ合いもなくなった。そして、やっぱり愛しているのは兄(妹)だ、私たちはどうすればいいのでしょうか?」

という質問に

「世の中にしてはいけないことって実はないんですよ。だからあなたたちは愛し合えばいい。だけど、だれにもわからずに、だれにもいってはいけないよ」

世の中にしてはいけないことってないんだ、わかっちゃいけないんだ、と思った。

 

ただいま入院中、部屋はベッドが4つある、一つのベッドの人は、蛇にかまれたとかで、3日間で退院して、今は一つの部屋に3人が入院中、

ひとりは60代のおばさんで、なにかを拾おうとした瞬間に、拾おうとした腕ではなく、もう片方の腕をそのひょうしになにかにぶつけて、腕の筋を痛めたのだとか、

一日に3回のリハビリを黙々とこなして、挨拶だけして、あとは静かに寝ている、ようなひとだ。

もう一人の人は、70代でうるさい人だ。夜中にゴソゴソと騒がしい。

 

 入院して相部屋になったひとを嫌ってもしょうがない、ということに気づいた。

何かの縁で=こういうしかない、相部屋になったわけで、選べるものでもない、かりに、嫌だからほかの部屋へ移してください、と言って,そこでもっと嫌な人に出会ったらどうする?ってリスクをとりたくない。

 

出会ったことを、嫌いになって文句ばっかり言っていたくない。

ってこと考えてたら、人生相談にピッタリの回答があったので紹介したいです。

最近は週刊誌でも新聞からも「人生相談」 が減っている。

寂しいと思ってネットで探したらいいのが見つかりました。

 

《かけこみ人生相談》幻冬舎プラス

回答者の先生が今を時めく論客ばかり、面白いです。

 

第74回

「母親の介護中。何もしないのに口だけ出す兄に困っています」

回答「あなたのご不満は、実はご自身へのイラだちからくるのかもしれません」

岸見一郎

きしみ・いちろう
1956 年、京都生まれ。
京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学(西洋古代哲学史専攻)。
現在、京都聖カタリナ高等学校看護専攻科(心理学)非常勤講師。
日本アドラー心理学会認定カウンセラー、顧問。
著書に『アドラー心理学入門』『よく生きるために働くということ』(ともにKKベストセラーズ)、
『人生を変える勇気』(中央公論新社)、『老いた親を愛せますか?』(幻冬舎)、
『生きる勇気とは何か』『人生に悩んだらアドラーを読もう。』(ともに幻冬舎、電子版のみ)、
訳書にプラトン『ティマイオス/クリティアス』(白澤社)などがある。
共著『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社)はベストセラーに。

◎相談

80代の親の隣に住み、私と夫で全面的にフォローをしています。1人兄がいますが、親と同居後うまくいかず、一家で出ていきました。

しかし、親の介護などにいちいち口をはさんできます。

「ボケるから本人に家事をやらせろ」などです。

母は腕を骨折してやっとギブスが取れた矢先で、まだリハビリ中なのにです。お金も手も出さない兄に口だけ挟まれるのは納得いきません。

私の夫にも申し訳ない気持ちになります。

兄は自分が親を看ることができないため、おもしろくないような感じです。長男風を吹かしている兄に対してどうしたらいいのか、ご助言をお願いします。

 

◎お答えします。(岸見一郎)

お母さまの介護は必ずしなければならないとしたら、それを動かせない現実と受け入れそこから考えていくしかありません。

お兄様とお母さまとの過去のいきさつは今問題にしても始まりません。

お兄様とお母さまの関係もあなたにはどうすることもできません。

↑ここできっちりとできないことと、なにが問題かを整理している

たしかに口を挟まれたら「そんなに文句があるならのしをつけて親をお兄様に送り付けてやる」とでも言いたくなるかもしれませんが、

お母さまの介護をするのであれば、どんなものであれ、外から聞こえてくる雑音に耳を傾けてはいけません。

 

お兄様が親を看ることができないので「おもしろくない」というのは少し違うかもしれません。

子供が親にお金を借りたいときに、横柄な言い方をすることがあります。

お金を借りるのであれば、親であっても丁寧に言葉を尽くしてお願いすべきですが、親にお金を借りることにどこか後ろめたい思いがあるので、子供は「金をくれ」というような言い方をするのです。

 

お金を親に借りるべきではない。これが子供にとって理想です。

ところが、現実はお金を借りなければならない。

この理想と現実のギャップを「劣等感」といいます。

この劣等感は横柄な態度を取らなくても、

ただ「お金を貸してくれない?」といえば解消されるはずなんですが、

自尊心が強い子供はそうすることができないのです。

 

お兄様の場合は、親を自分が看るべきだ(これが理想です)と思っているのに、現実には親の介護をすることができません。

この理想と現実のギャップを何とかしたいけど、どうすることもできないのが残念で、かえって「長男風」をふかしておられるように見えます。

本当は、「母のことをよろしく頼む」といえばいいのですけどね。

 

言い方はどうかと思いますが、お兄様が少なくともお母さまのことを無関心でないことだけは確かですから、もしも今後お兄様と仲良くしたい、もしくは無用な争いはさけたいのであれば、お兄様の言動をいい方向にとらえていく、というのも選択肢のひとつになります。

 

ご自分でもお母様を介護することに納得できていないのではないですか。

介護に専念できない自分を受け入れられず、そのことの理由をお兄様のお母さまへの態度に求めておられるように、見えます。

今あなたがお母様の介護のことだけに注力して取り組み、お母様が気持ちよく過ごされることにあなたが喜びを感じられれば、お兄様のことはあまり気にならなくなるでしょう。(終)

 

私も含めてだけど、誰かの悪口を口泡とばしていう人って、結局その人が嫌いというんじゃなくて、嫌いと言えない、ことに対してすり替えて言っていると思う。

だから、人をきらうのをやめようと思った。